中古自動車販売業を始めるには、いくらぐらいの資金をまずは用意すればよいのでしょうか?この問いに対する答えは、簡単に出すことはできません。どのような形態で、どれぐらいの規模の中古自動車販売業を始めるかによって、必要となってくる資金はまるで違ってくるからです。

 

たとえば「こんな中古車を買いたいからオークションで自分の代わりに探して、落札してほしい」という依頼を受けて行うオークション代行も、立派な中古自動車販売業のひとつです。このような形で中古自動車販売業を行うさいにはインターネット環境を整えるための費用、オークション入会金を支払う程度で事業を開始することができるため、事業を開始するのに改めてまとまった資金を用意する必要はなく、誰でも、簡単に中古自動車販売業を開始することができます。

 

これに対し店舗を構え、何台かの中古自動車を在庫として抱えたうえで行う中古自動車販売業を始める場合には、それなりの資金を準備することが必要となります。商品である中古自動車を仕入れるための資金、店舗を借りるために必要となる資金などが必要となるからです。自分一人では店舗経営をしていくことが難しい場合には、従業員を雇い入れることも必要になります。従業員の雇い入れを行うと、人件費がかかるようになります。

 

人件費には従業員に直接支払われる給料のほかに、雇用主が負担しなければならない社会保険料や、退職期を支払うために準備しておく退職給与引当金などがあります。雇用主はいったん雇い入れた従業員を簡単に解雇することはできないため、人件費は固定費と呼ばれる、簡単には削減することができない経費になります。従業員が行う労働は生活していくために必要なお金を稼ぐ目的でなされるものです。そのため雇用を続けていくのが難しくなったとしても簡単に解雇することはできません。

 

雇用主によって雇われている従業員は、労働基準法という法律で保護されています。これは雇用主と従業員を比較すると、圧倒的に従業員のほうが立場が弱いことによるものです。労働基準法では立場が弱い従業員が不利益を被ることなく、安心して労働力の提供を行うことができるよう、労働者保護の立場からさまざまなことを規定しています。

 

労働基準法は解雇についても厳しく定めており、雇用主は簡単に従業員を解雇することはできないようになっています。そのため、いったん雇い入れた従業員について容易に解雇することはできず、人件費は事業に必要な経費の中でも、なかなか削減することができないものとされています。